あかいキャラバンシューズ

くつがどんなに大事なものか、山を歩くと身にしみます。
途はどんな気まぐれをおこしているかしれないし。
で、オミソで参加の娘にもキャラバンシューズを奮発することになりました。
小さいのからふたつめのサイズだったけれど、中はぶかぶか。
このくつをはいてつごう三度、鳥海山を訪れることになります。

名まえに呼ばれることがあるなら、鳥海の名は、ただそれだけで私をひきつけました。
行ってみたいと思い続け、何年もしてようやく訪ねたそこは・・・
庄内の平野は 胎内で見た風景のように懐かしく
初めての土地なのに、帰ってきたよとささやくものがありました。
土地神の聲なのでしょうか。
遠くライブカメラでみるいまさえ、胸がざわめきます。

とはいえ、知り人もいない象潟を続けて訪ねたのは、ほかでもない、東雲荘管理人の斉藤大まさるさんの存在があったからです。
娘のキャラバンシューズに目をとめ、写真を撮ってくださった方との出遭いが、そもそも斉藤さんとのご縁のはじまりでした。
鳥海ブルーラインの終点、鉾立ほこたてより登る象潟口ルートの途中風雪から身を守るといったふぜいでTDK東雲荘は建っています。
管理人さんは気さくで、まめで、御酒がすき。
立ち寄る人は、申し合わせたようにお国一番の酒を携えてきます。
また、たいへん筆まめな方でもありました。
ことし、松もとれてしばらくしたころ、一通の封書が届きました。
そこに、斉藤さんからの賀状が遅れている理由がつづってありました。
毎年全国からの賀状を楽しみにされていたこと。
けれど、ことしは間に合わなかったことも。
三十年以上にわたって山荘の管理人をつとめ、84歳現役のまま、暮に世を去られていたのでした。

幼児連れの山に慣れない家族が、3度目にしてようやく頂上を極められたのも基地あればこそ。
食事とお風呂を用意して、下山を待ってくださった斉藤さんのおかげで、体力を振り絞って降りてこられたのです。

またいつか、と思いつつ旅もままならない十数年が過ぎ去っていました。
鳥海のこと、東雲荘のことをいつもいつも思っているわけではなくても、
記録メディアを選ぶときは、しぜんにTDKのものに手を伸ばします。
東雲荘のような施設を維持し、社内だけでなく一般へも開放していることが、
ここの製品を支持する大きな動機になっています。

くだんのシューズはちょっぴり擦りきれ、茶の間定位置でねそべっています。


◇◆◇本文中のリンクのほか、東雲荘についてのサイトはこちら◇◆◇

【鳥海山リベンジ】
リアルタイム感覚で、鳥海山登山が味わえるぺージです。東雲荘の写真も見られます。
【アンドロギュノスの山旅】さりげなく、ここでも管理人さんの人となりを偲ぶことができます。
またこの一文だけではなく、たいへん奥の深いサイトです。
【鳥海人】

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この記事へのコメント

2011年09月12日 09:10
水瀬さま

はじめまして、気持玉とコメントありがとうございました。
ひさしぶりになつかしい鳥海の山と斉藤さんに触れることができてうれしかったです。
あのときから20年近い時間が流れ、赤いキャラバンシューズの主も、来春社会人になります。

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  • 鳥海山

    Excerpt: 鳥海山鳥海山(ちょうかいさん)とは、秋田県と山形県に跨る活火山であり、標高は2236メートル|mである。富士山に似た外観から、出羽富士(でわふじ)と呼ばれることもある。山頂付近は万年雪が存在すること、.. Weblog: 日本の山 racked: 2005-08-01 03:30